診療科・部門

リハビリテーション科

リハビリテーション科は心大血管疾患リハビリテーション、呼吸器リハビリテーションを中心に施設基準に準拠しており、理学療法士4名が専従し、手術後や発症後の早期離床、社会復帰を目的とした急性期リハビリテーションを実施しています。また、心血管疾患については退院後のリハビリテーションの継続が、疾患の再発予防効果、再入院の抑制効果、運動能力の保持に役立つため外来通院での回復期リハビリを行っています。

心臓リハビリテーション

心臓リハビリテーションは、集団でリハビリを行っており、常時リハビリスタッフが4~5名体制で管理しています。 心臓リハビリテーションには、運動療法、疾患についての学習活動、生活指導(食事指導、禁煙指導)、療養上の相談が含まれていることが特徴(包括的リハビリテーションと言います。)で、医師、理学療法士、看護師、薬剤師、管理栄養士、健康運動指導士など多くの専門職が関わって、患者さん一人ひとりの状態に応じたリハビリプログラムを実施するように努めています。

心臓リハビリテーションの効果

心臓リハビリテーションの効果はこれまでの研究で明らかになっています。狭心症、心筋梗塞の患者さんが心臓リハビリを行う事により、行わなかった場合に比べて、心血管疾患による死亡が26%低下し、再入院が18%減少します。
また、心不全の患者さんに対しては、行わない場合にくらべ心不全による再入院が39%減少することが示されています。また、外来心臓リハビリに参加することにより生活の質が改善し、快適な生活を過ごすことができます。

当院の心臓リハビリテーションの流れ

開始時に歩行テストを行い、運動能力及び安全性を確認します。毎回のセッションでは心臓リハビリ担当医の確認の下、歩行や自転車こぎの有酸素運動や筋力トレーニングなど、運動処方に基づいた運動療法を行っていきます。

また、当院では患者様の病態に合った「心臓リハビリテーション生活日誌」を使用しており、患者様一人一人の状況に応じて運動を含めた生活習慣の見直しと改善を図り、病気に対する正しい知識を身につけて頂きます。

当院心臓リハビリスタッフ

心臓リハビリテーション医

循環器内科:八木勝宏(リハビリ担当医)、藤井真也、小林弘

コメディカルスタッフ

理学療法士・看護師(専任/各病棟担当)・管理栄養士・薬剤師・健康運動指導士(当院系列施設より)・心臓リハビリテーション指導士(7名在席)

各スタッフの役割
  • 医師は各患者さんの病態に応じて包括的リハビリテーションの計画を立案します。
  • 理学療法士、健康運動指導士は主に運動療法を行います。退院後の運動療法について相談も行います。
  • 看護師は、各患者さんの病状に応じた療養上の相談や生活習慣病の学習のお手伝いをします。
  • 管理栄養士は、日々の食事の内容を確認させていただき食習慣の改善を通じ生活習慣病に取り組みます。
  • 薬剤師は、各患者さんのお薬の飲み合わせ、服薬上の注意点についてアドバイスします。

このように患者さんを中心に多職種の医療スタッフが患者さんの回復を支えることで包括的リハビリテーションを実践しています。

心臓リハビリテーションの適応

下記疾患の方に限り、健康保険が適応されます

  1. 急性心筋梗塞
  2. 狭心症
  3. 開心術後(冠動脈バイパス術、弁膜症術後など)
  4. 慢性心不全
  5. 大血管疾患(大動脈瘤、大動脈解離)
  6. 閉塞性動脈硬化症

外来心臓リハビリテーション

保険診療では退院後もリハビリ開始日から5ヶ月間にわたり、通院して運動療法を継続することができます。身体状況や生活状況を定期的に確認していく中で、再発予防に向けての疾病管理能力や生活の質向上のサポートを行っていきます。
心臓リハビリテーションの効果は、継続することで生涯にわたり維持することができます。外来リハビリテーションを通じて心血管疾患の予防に役立つライフスタイル改善のお手伝いを致します。これによって自然に予防医療を取り入れていただくことが私たちの目標です。